栗の栄養と健康効果

栗の栄養素

日本では広く分布している栗ですが、現在では栽培も広く行われているので、自然分布との境目がちょっとわかりにくくなっているようです。栽培は中華人民共和国の東部や台湾でも行われています。


いずれにしても、この原生も含めた栗が昔の人の重要な栄養源になっていたわけです。つまり栗の栄養については昔から認知されていたということにもなるでしょう。


栗は少量食べるだけでも必要な栄養素を摂取することができるという点が大きな特徴です。特に子供には最適で、お年寄りにも勧められます。


栗も種子ですからナッツ系ということになるのですが、たいがいのナッツ系は脂質が多過ぎるのです。しかし栗ならでんぷんが多くて脂質は少ないので、主食としてもヘルシーなのです。もちろんナッツ系共通の特徴となるミネラルは豊富です。


栗の主成分は言うまでもなく「でんぷん」です。他に「でんぷん」が豊富な作物と言えば、イモ類と穀物となりますが、実は栗の「でんぷん」というのは、樹上でとれるので、浄化されている上質・貴重なでんぷん質となっています。イモ類、豆類のでんぷんよりもでんぷんの粒子がとても細かくなっており、それで味わいが上品になっています。


カロリー(熱量)も果実類で1番大きく、少量で効率のいいエネルギー補給食品です。たんぱく質、ビタミンA・B1・B2・C、カリウム(ミネラル)も比較的豊富で、サツマイモよりも食物繊維が多くなっています。昔から重用されてきたのには、こうしたわけがあったのです。